お墓参りに適した時間や時期、タブーの時間や時期を教えてください
2017年3月25日
お墓参りの時間について、以前は「午前中がよい」と言われました。一日の中でお墓参りの時間を優先させるべき、という考えからきたものです。午後にお墓参りすると「霊がつく」などと言う地域もありますが、現代ではあまり気にする必要はありません。思い立ったらお墓参りというのでもまったく問題ありません。
基本的には午前中がよいとされている
もともとお墓参りは午前中に行くのがよいとされていました。他の用事を済ませてからというのではなく、一日の中でお墓参りの時間を優先し、まずそのための時間を確保しようとする気持ちが、先祖を敬う上で大切と考えられてきたためです。
ただ、ゆったりと暮らしお墓のそばに住んでいればよいのですが、現代では忙しい人が多く、先祖のお墓のそばに住む人は少数派です。午前中にこだわるあまりお墓参りから足が遠のくのであれば、午後でもよいと考えるのが一般的となってきました。
ただその際には、あまり慌ただしくならないよう、お墓に眠る先祖や故人と向き合う時間をできるだけゆっくりとりたいですね。
安全面からも夜や夕方は避けるのが無難
「昼以降にお墓参りに行くと霊がつく」などの言い伝えが残る地域もありますが、これはお墓参りを後回しにする気持ちを戒めるためのものでしょう。ただ、日中なるべく早い時間に訪れた方が、なにかと便利で安全なのは事実です。
お墓参りの際にはお線香やお花を供えるだけでなく、墓地の掃除をするのが一般的です。墓石の汚れを拭き取ったり、区画の草を抜いたりといった作業には意外に時間と手間がかかります。明るいうちの方がお墓を綺麗に掃除しやすいですし、ゆっくり丁寧に作業することができます。
また古い霊園・墓地の中には足場の悪いところもあります。暗くなると足元が見えにくいため、転倒などの危険が増しますから、安全面からも夜や夕方のお墓参りは避けた方が無難です。
霊園によっては開園時間帯が決まっているところもありますので、訪れる前には確認しておくのがおすすめです。
時期はお彼岸や命日、お盆、正月など
お墓参りはいついってもよいのですが、一般的にすすめられているのは、春と秋のお彼岸、8月のお盆、お正月、故人の命日、月命日などです。
お彼岸にお墓参りをするのは、ご先祖様のいる極楽と私たちの世界が最も近づく日とされているためです。この日は太陽が真東から昇り、真西に沈みます。極楽は西に、この世は東にあると考えられているため、お彼岸にはあの世とこの世が最接近するとされ、ご先祖様を供養する習慣が生まれました。
一方、お盆はご先祖様がこの世に帰ってくる日とされています。お盆のお墓参りはそのご先祖様を迎えに行き、家まで連れて帰るための行事です。お見送りする際には送り火を焚きます。
同じくお正月も、実はご先祖様が帰ってくる日とされています。この日はご先祖様が子孫の幸せを願う年神様として帰ってくるので、やはり霊を迎えるためにお墓参りをします。
まとめ
お墓参りの時間帯については、それほど神経質になる必要はありません。ただゆっくり時間をとることと、清掃などの作業効率、安全面をしっかり考慮して、いついくか決めるのがよいでしょう。