どうしてお墓を建てるの?お墓を建てる意味を紹介します

2019年10月20日

みなさん、お墓はどうして建てるのかご存知でしょうか?

お墓には様々な形があり、国や地域によってその意味も異なります。

また、宗教によっても大きく異なります。

今回は、この日本において「お墓を建てる」ということにどういう意味があるのかを紹介します。

 

 

□なぜお墓が必要なのか?

これは「招魂再生(しょうこんさいせい)」という考え方が関係します。

 

日本では、人が亡くなると、肉体と精神が「魂(こん、霊魂とも呼ぶ)」と「魄(はく)」別れると言われています。

「魄(はく)」とは、死後も地上にとどまる魂を指し、白骨などに宿っている人の魂です。

 

そして、魂は仏壇の位牌へ、魄はお墓に宿ります。

 

お墓は、人が亡くなって「魄」という魂の宿った白骨を「大地」へと返す大切な役割があり、お盆に墓前の灯明から「魄」を移し、精霊棚(=仏壇)の位牌の「魂」の灯明と一つにすることで、ご先祖様は無事我が家に帰ってくると言われています。

 

これが「招魂再生」です。

 

もしお墓がないと、ご先祖様の「魂」は相手の「魄」がなくて一つになれず、我が家に帰ってくることができなくなります。

 

ご先祖様を我が家に返すためにもお墓が必要です。

 

 

□ご先祖様を供養していくためにもお墓は必要

まず人は亡くなった後、魂が「死霊(しれい)」、「祖霊(それい)」、「神霊(しんれい)」の3つの変化が起こります。

 

人が亡くなると「死霊」という不安定な魂となって家の付近をさまようと言われており、時には生きている人に害を与えてしまうことがあります。

そこで生きている人は、死霊を鎮める必要があり、お祀り(おまつり)を行います。

これが「追善供養(ついぜんくよう)」です。

 

日本ではこの追善供養を仏教で行います。

亡くなられてから「四十九日」の間に7日おきに法要し、一周忌、三回忌のように少しずつ間をあけていきながら繰り返し供養し続けます。

 

供養を続けることで死霊の荒々しさが無くなり、家族や子孫に繁栄と恩恵をもたらすとされる「祖霊」へと変化していくのです。

 

この追善供養は33回忌、もしくは50回忌まで続きます。

 

33回忌、もしくは50回忌まで続けることで、祖霊は血縁の家を離れ、個性を持たない霊へと変化していき、同じ地域内の神様の仲間に入り、「神霊」と呼ばれるようになります。

 

お墓には、ここまで亡くなられた方の魂を供養していくためにも重要な役割があります。

 

□まとめ

この日本において「お墓を建てる」ということは、ご先祖様を我が家に帰すこと、人の魂を供養するために大きな役割を持ちます。

亡くなられた方の魂が悲しく我が家の周りをさまよい続けることのないよう、生きている私たちが亡くなられた方に感謝の気持ちを込めて供養しなければなりません。

 

このようにお墓に関する疑問やお悩みをお持ちの方はお気軽に当社へご相談ください。