お墓のデザインには、どのようなものがありますか?
2017年3月23日
お墓のデザインは大きく分けて、一般的によく見かける和型、欧米タイプの洋型、芝生の地面に埋め込まれる芝型の他にオリジナルデザインタイプがあります。
その他にも、独自性のあるデザインのものもありますが、ここでは代表的な3つのデザインについて説明します。
和型は台石の上に竿石
お墓のデザインで一番多く見られるのが和型です。台石の上に載せられた縦長の竿石に家名や名号、題目などが刻まれたタイプです。お釈迦様の骨を納める仏舎利塔を模したデザインで、江戸時代に一般化されたと言われています。上から「竿石」「上台」「中台」「芝台」と石を4段に積むのが基本的なスタイルです。竿石には家名などの文字が刻まれます。
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石にはそれぞれ飾り加工が施されることがあり、たとえば竿石の上面に香箱の蓋様の膨らみをつけたり、上台に「亀腹」と呼ばれる段差をつけたりというデザインを選択することができます。
墓石の付属物
○花立:花を活けるための容器です。プラスチック製やステンレス製などがあります。
○水鉢:故人に供える水をためる鉢です。浄土真宗では通常水鉢を置きません。
○香炉:線香を備えるためのものです。線香を寝かせておくタイプと立てるタイプがあります。
○拝石:納骨棺の蓋にあたる石です。この下にお骨を納める空間があります。
○お地蔵様:子供を供養するために建立されるものです。
○灯籠:墓所の雰囲気を演出する付属品です。
○塔婆立て:年忌法要などの際に梵字や戒名を書いた塔婆を立てるものです。浄土真宗では不要です。
○墓誌:故人の名前を刻むものです。
○名刺受け:お墓参りしていただいた方に名刺を入れていただくものです。
近年は洋型や芝型なども増加
近年、特に都市部で増加しているのが洋型です。和型に比べて背が低いため、視界が開け墓地全体が明るく開放的に感じられるという利点があります。
一般的に台石は芝石と中台の2段で、その上に幅広の竿石が載ります。竿石には家名や好きな言葉などを刻みます。
西洋タイプの墓石としてもう一つ一般的なのが芝型です。こちらは外柵などの仕切りがなく、一面芝生を敷いた墓地に、墓標となる四角い石版を置くスタイルです。
家名などの文字はこの石版に刻みます。洋型よりもさらに視界が開け、墓地全体が芝生広場のような開放的な空間になります。
ニーズにより変化するデザイン
お墓のデザインは宗派などによる決まり事や、霊園によっては一定の制約がありますが、そういった条件以外では基本的に自由に選ぶことができます。遺族のニーズにより、たとえば故人が好きだった乗り物や楽器の形にするといったことも可能です。
その他にも、車いすで参拝しやすいよう配慮したデザインや、ペットと一緒に入るためのデザイン、墓石に写真をあしらったデザインなど、近年は加工技術が高まったこともあり、さまざまなタイプのお墓が作れるようになっています。
まとめ
お墓のデザインは好みで選択するのが基本ですが、霊園・墓地によってはデザインに制限が設けられているケースもあります。]
また宗派によってもデザインの違いがあるので、詳しくは石材店などに問い合わせてみるとよいでしょう。